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★「これだけはどうしても♪」 Best 3 in ZOO

 

①家族や仲間♪

 

   アナグマは、家族や仲間から力や生きがいをもらう動物です♪ひとりぼっちだと沈鬱な毎日と一生になってしまって、それを眺める来園者もおもしろくありません(「かわいそう」「つまんない」という批判につながってしまうかもしれません)。逆に、家族や仲間と一緒に過ごせる状態にすれば、いきいき過ごしたり安らいだりする姿を見せることができて、来園者の満足度も高まります(=費用対効果があります)♪

 

   ペアにすると子どもが増えたら場所がなくて困る・・・という心配を持たれると思いますが、相当いい環境でないと、受精卵が着床しませんし、出産しても育たない例が続いており、子どもが無事に育った例は稀となっています(数年に1度、1園である程度)。

 

   また、女子同士ですと、例え親戚でなくとも、気長にお見合いを続ければ(数ヶ月とか)、結果的にすごく仲良くなった例があります。男子同士はさすがに厳しいかもですので(兄弟ならOK)、園同士で調整して頂いて、動物園で暮らしてくれている全てのアナグマが、家族や仲間に恵まれることを、心から願っています♪

 

②通年にわたるごはんの用意♪

 

   *冬ごもり前も★・・・寒い地域では、アナグマは冬ごもりをします(巣穴内で過ごす時間が長くなる生態です)。そのために、冬ごもり前は沢山食べて脂肪をつけておく必要があります。動物園では冬ごもりをできる状況にしなかったり運動不足環境であることから、太り過ぎによる疾患を恐れてこの時期でもごはんをセーブしたりしますが、一番食べたい・食べねばな時期に食べられないという不安感・焦燥感は、心身に悪影響がある恐れがあるため、超低カロリー食材(ふすまなど)を活用して、量を減らさないどころか生態通りに食べられる用意をすることが、アナグマたちの心身の健康のためには効果的ですので、どうか宜しくお願い申し上げます♪

 

   *冬ごもり中も★・・・アナグマの「冬ごもり」は、「冬眠」ではありませんので、ちょくちょく起きて活動します。その際もちろん、ごはんを食べたり水を飲んだりしますので、例え冬ごもりが可能な環境を園で用意したとしても、ごはんと飲み水の用意をお忘れなく♪食べ物と水がないなんて、衝撃的な状況ですので、くれぐれも宜しくお願い申し上げます♪

 

③暑さ・寒さ対策♪

 

   アナグマは、その名の通り、「巣穴を作ってそこで過ごす時間がかなり長い」動物です。地面に掘った巣穴の中は、一年を通して外気温の影響がやわらぐので、快適な空間です♪また、「基本的には夜行性」ということは、夏も涼しい時間帯に外で活動しているということです。冬は「冬ごもり」をしてほとんど巣穴内ですし♪つまり、一言でいえば「暑いのも寒いのも大変に苦手」なのです。

 

   動物園のアナグマ宅は、限られたスペースですので逃げ場がない場合が多く、(近年は気温の高い日が多いので)春先からすでに暑そうにぐったりしていたりしますし、冬の辛そうな様子などは見ているこちらも辛いばかりです。是非とも、巣小屋的な構造物を用意して、直射日光や寒風や雨や雪から守られるようにするとともに、その天井部分に湯たんぽや保冷剤を入れられるようにしたり、夏は流水や浸かれる水場・冬は大量の乾草や落ち葉を用意するなどして、徹底的な暑さ・寒さ対策をして下さることを、伏してお願い申し上げる次第です♪

 

   また、コンクリ地面は、夏に涼しい場合もありますが、冬の底冷えは強烈ですし、あの硬さが体にいいわけないので、測温計で温度を確認するとともに、「落ち葉プール」や「土堀りボックス」や「木製のスノコやヤグラ」や「草地」など、コンクリ以外の居場所の選択肢を用意しますと、アナグマの心身の健康維持につながるだけでなく動きも多彩になり、来園者にもよろこばれると思います♪

 

 

 

*以上のいろいろを、園をサポートして下さる皆さんと手作りして用意するのも(それをイベントにしたりして)、とっても楽しくて理解も深まることだと思いますのでオススメです♪普通に飼育員さんだけで用意する場合も、ご自身の工夫を形にする作業を是非とも大いに楽しんで頂きたいと思います♪

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