Husbandry Study
ドーム飼育研究
Dome
「ドーム飼育」とは
<「ドーム飼育」とは>
大規模ドーム施設を核とした、飼育形態です。
その中で、動物たちが自由にイキイキと暮らす、その様子を見ることで来園者に学びと喜びがある・・・という状況を目指すものです。
動物にも人(来園者・スタッフ・経営)にも利益のある飼育方法です(=費用対効果も非常に高いです)。
<「ドーム飼育」に含まれる要素>
-ハード面-
・大規模ドーム・・・最低1万㎡あると、ガゼン違ってきます。中を区切らないことがポイントです。
(できれば開閉可能にして好天時は開けたりしたいですが、開閉費用と開閉時の騒音対策が要検討です)
・広大な放飼場・・・好天時は、ドームの何倍もある放飼場で過ごします
(放飼場・ドーム・バックヤードすべて行き来自由にすることで動物にとっての選択肢を増やし、
心身の健康度アップにつなげます)
・飛び地+そこまでのルート・・・「さらに違う場所」を用意することで、好奇心と移動距離を高め、心身の健康につなげます
・緑化・・・動物の心身への好影響・本来の生態発揮・来園者の意識変化をもたらします
・生態に近い暮らし・・・仲間・巣・食事・異種同居などで実現
・防災機能・・・必ず起こる災害時に、動物たちを守る義務があります
-ソフト面-
・ハズダンダリートレーニングで健康管理・・・ただの「放し飼い」ではなく、きちんと健康管理に取り組むほうが利益が大きいです
・保全(教育と研究)・・・①教育=伝えることで来園者の意識と行動を変えられたら、それは園館の任務である保全活動となります。
また、知的好奇心は最高の娯楽ですので、エンターテインメントにもなります。
②研究=生態研究は保全活動に不可欠ですし、知的好奇心を大いに刺激することもできます
*上記の全点を含めて「ドーム飼育」と定義していますが、どれか欠けたらドーム飼育でないというわけではなく、
理想(ゴール)です(それが設定されてこそ、そこまでの道のりが明確になるからです)。
あくまでも理想を目指す!くらいのほうが、いい結果を招いて実現できたりもします。
<「ドーム飼育」の利点>
・動物がイキイキ過ごせる
①動物の心身の健康度がアップする(経営的に見れば動物は資産でもあるので、健康であることは資産運用的にも有利)
②来園者の満足度と評価が高まる(動物たちが生態に近いさまざまな様子を見せてくれるので)
③本来の生態が発揮されるので、研究もできる
・天候に左右されない
①動物たちの心身の健康保護が可能
②天気や季節による来園者の減少が抑えられる
③来園者が快適に長時間過ごせるので、教育効果と消費効果が非常に高い(=費用対効果が非常に高い)
・防災機能が高い=噴火による降灰や、放射能などの空気汚染から動物を守れる可能性が高まる
・インパクトがある=来園者の記憶に残りやすく、利益につながる
*ということで、園館関係者の皆様、リフォーム時にはぜひ、「ドーム飼育」をご検討くださいませ!★
「マソアラ」ドーム(チューリヒ動物園)のフルーツコウモリ
(葉の付け根部分)