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ZOO AQUA STORY☆ by つまき♪
第19回 到津の森公園 「動物の居場所を快適に♪そして引き出される魅力♪」~哺乳類~
②ワオキツネザルさんの寝室緑化:準備その2

 ワオキツネザルさんの寝室です。枝葉や人工物などが盛りだくさん♪もし自分がワオキツネザルさんで、ここで16時間過ごすとしたら?と、想像してみてください。これだけ用意されているのと、いないのとでは、どういう違いがあるでしょうか?

 ワオキツネザルさんの寝室をより近くで見てみますと、枝葉の密度がより分かります。

​ 枝葉だけでなく、さまざまなもので居場所を用意していますが、それは5ページでご紹介します。

 寝室の中の様子です♪キンモクセイなどは枯れているほうが食べるので、あえて枯れぎみにしてあります。枯れると成分も変化しますし、パリパリと音がするのも楽しいのかもしれません♪

 寝室に設置した枝葉は3~4日はもちます。しかし冬は取れる量が減るので、写真の状態は枝葉が少ないほうだそうです(1月に取材)。

 延吉さんたちには、決まり事が2つあります。

①日々変化をつける(枝や食べ物の場所など)

②2ヵ月に1度、遊具を変える

 「動物のためにできることを、まずやる!」を、重視。「効果の有無を悩む前に、行動」とのこと。

 動物のために用意する選択肢も、あえて固定しません。「〇〇といえばコレ」的に考えてしまうと、「それがうちの園でできるか否か」という思考になることを避けるためと、自分たちの経験や固定概念で動物たちの行動を制限しないためにも、発想の広がりが持てるようにするためです。

 また、「環境が整えば動物は自由に過ごせる」と考え、環境づくりを重視しています。

 この複雑な環境に複雑な枝葉を持って入っていき、仕事をします♪

​ 枝葉の設置も、楽しんで考えつつしているそうです。この状況で、ノコギリで切って微調整もします。

​ これだけの労力を、来園者から見えないところで飼育員さんたちが動物のために毎日かけているということを知ると、うれしくありがたく幸せになりますし、応援したくなります♪

 見るからに大変そうですが、いたって楽しそうに明るく素早く仕事をされています♪

 掃除もラクではないそうです。でも、ワオキツネザルさんたちがここで16時間過ごすことを考えれば、努力する甲斐が大いにあります♪

 ワオキツネザルさんたちの食事時間も延びたそうです♪食べることに長い時間や労力をかける動物は多いので、「あっという間に食べ終わってしまい、することがなくてヒマ」という事態の解消は重要です。

​ 太い枝葉は、このように丸太やコンクリートブロックに刺して設置しています。

​ 縦方向に太い枝があることで、ワオキツネザルさんたちが本当の木のように掴まることができます♪(その写真は次ページ)

​ 植木鉢の植物は、ハランです。ワオキツネザルさんたちが大変によく食べるそうです。

​ ということですぐに減ったり弱ったりしてしまうので、寝室から出して養生するところです。

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