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ZOO AQUA STORY☆ by つまき♪
第25回 西海国立公園九十九島動植物園 森きらら 「園館での自然療法活用を考える
​⑨植物さん♪
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 森きららは「動物園」ではなく「動植物園」ですので、植物担当スタッフさんたちにも加藤志乃さんから多くのアドバイスを頂きました。

​ 園内には多くの植物さんが暮らしていて、加藤志乃さんから見ると「宝の山」だそうです!

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 自然のままの状態のようで、実は植物担当スタッフさんたちが植えたものが多くあります。

​ こんなふうにいろんな植物さんが混ざって不規則にならんでいる美しさが筆者は大好きです。とはいえ正直に言って植物さんに関しては動物さん宅への応用しか興味がなかったのですが(すみません^^;)、今回加藤志乃さんと植物担当スタッフさんたちと一緒に園内を見て知ることで、興味がわきました。

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 地元の野山に生えている植物さんたちというのがまた、興味と意義が深まっていいですね。

​ こうした、一見地味なようで実は美しさやインパクトや意味のある植物さんたちの魅力は、集客コンテンツにもなります。

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 植物さんを愛する2人で話が盛り上がっているところです。2人の手前にある細長い区域も、実は植物さんを植えて活用しているそうです。

 この熱意と行動力がもっとお客さんや動物さんとつながると、より楽しく魅力的な取り組みができそうでワクワクしました。

​ そのきっかけとなるアイデアとして、加藤志乃さんから植物さんの効能や活用法や小話的マメ知識などを教えて頂きました。

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 温室もあります。筆者は前々から「動物さん宅に」と狙っていました(笑)。動植物園であることを活かすアドバイスとしても、「動物さん宅に生息地の植生を再現し、本当に一体化した動植物園に」とお伝えしてきました。

 しかしながらなかなかイメージがわかないようだったのですが、今回加藤志乃さんから自然療法のことを学び、まずは自分やお客さんなど人間で植物さんの効能を体感することで、動物さん宅の植生の意義の実感につながるのでは?と思いました。

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 温室にはバニラも生えています。同じマダガスカル出身のワオキツネザルさんにぜひ試して頂きたいです。

​ 植物さんは、その姿を愛でることだけが、愛情や活用法ではないはずです。動物さんたちと共に生きたり活用されることも植物さんの一生に含まれる選択肢ですので、それを再現することも植物さんを愛でることになると思います。

 一方でもちろん、植物さんだけで愛でることもアリなのだなぁと、今回植物担当スタッフさんたちの熱意に触れて思うようになりました。​

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​ バックヤードの一部です。これだけの植物さんたちのケアをしているとは、大変なお仕事です。

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​ こちらもバックヤードです。動物さんと同じで植物さんも、じっくり眺めたり説明を聞くと、ガゼン興味が深まります。

​ そうした、植物さんのことを伝えて関心を持ってもらうことのほうに労力をさくためにも、これほどまでに大量に用意するのとはまた違うやり方の模索をオススメしたいと感じました。

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 加藤志乃さんにハーブボールの作り方を教わりました。園内に自生している(=無農薬の)ヨモギを使いました。

 必要な材料をお伝えすると、すぐに用意が整い、熱意に感服しました。

​ ヨモギを布でくるみ、レンジで温めます。ハーブの成分と温かさで、関節痛がやわらぐなどの効果があります。簡単に作って体感できて持ち帰れて自宅で再現できるので、イベントとしてもオススメです。

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 植物担当スタッフさんが体感。加藤志乃さんは、まず人が自分で体感することを重視します。自然療法の効果を実感できてこそ、動物さんに活用したりする広がりにつながるからです。

 このハーブボールは飼育員さんの疲れにも喜ばれそうですので、職場の皆さんで活用して、実感を深めて頂きたいです。そうしますと、自分の担当動物さんにも活用したくなります。ちなみに我が家の猫さんも、ハーブボールが大好きでした。

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 さらに、精油を使ったハンドマッサージまで体験させて頂きました!

 こうした2日間で、森きららの魅力に新たな可能性が増えたように思います。

 ①飼育員さんたちが動物さんたちの福祉向上に取り組む姿を見たり応援するなどして幸せ気分になり、お客さんの健康度もアップする・・・が、ますます増える。

 ②植物さんの美しさだけでなく効能も知ったり、イベントで体感するなどして、体も健康になる。

 ③飼育員さんたちと植物担当スタッフさんたちの協働が増えて、動物さんたちやお客さんたちの心身の健康度がアップする。

 どうです?そんな動植物園、行ってみたくなりませんか?そのためにはまず、スタッフさんたちの健康度アップが基盤となりますので、これからもますます、森きららの応援を楽しんで頂けたらと思います。

 ※最後に:文中でも繰り返しお伝えしましたが、自然療法を安易にマネすることは危険ですのでおやめ下さい。まずは自分で基礎を勉強した上で、専門家と協働してください。もしくは自分が専門家になるくらい勉強と実践を重ねてください。そうして安全に園館動物さんたちに実施できることの知見が増えていくことを願っています。

<森きららへ行こう!♪>

関東からですと遠いイメージもありますが、羽田空港→長崎空港→バスかジャンボタクシーで佐世保駅→バスかタクシーで森きらら、と案外ラクに行けます♪佐世保も長崎も、他園館や観光地もいろいろありますし宿泊施設も充実ですので、ぜひ一度園館旅にお出かけください♪

★営業時間:年中無休。9時~17時15分(入園は16時45分まで)。動物さんたちが寝室に帰る時間など、詳しくは園のサイトをご覧ください

​★交通アクセス:園のサイトから最新情報をご確認ください。佐世保観光の中心地にある海きららと5分でつなぐ無料シャトルカーもあります!

園のサイトはこちら

​★園のFacebookはこちら

​★園のYouTube(ハズバンダリートレーニングなど)はこちら

​★簡単に園を応援できる、「Amazonの欲しいものリスト」に関する、園のブログ記事はこちら♪

<加藤志乃さんの情報>

★公式サイト http://wof-life.com/

★ブログ https://ameblo.jp/wof-life/

★フェイスブック(「wof!」) https://www.facebook.com/phyototherapy.wof/

<執筆後記>

  実は何年も前から、園館動物さんたちへの自然療法活用を模索してきました。加藤志乃さんのセミナーを受講して勉強したり、自分で家の猫さんたちに実践してみたり、加藤志乃さんに実際に園館動物さんたちにマッサージをして頂いたり飼育員さん向けの勉強会や講演をして頂いたり。海外の園館では活用されていますし、日本でも競走馬さんでは様々なケアが実践されています。それでも日本の園館で自然療法の応用が広まるには、まだまだ時間が必要と感じる状況が続いていました。そうした中、森きららの副園長さんとの会話から、現場での実践が実現しました。さらに、多忙でなかなかつかまらない加藤志乃さんのスケジュールも合い、ご本人も大変に楽しみにして様々な準備をして下さり、熱い3日間となりました。

  「現場の皆さんと自然療法家さんとで、園館動物さんたちにできることを模索する」という取り組みでした。園公認で現場アドバイス2日間+講演という実践は初めてでしたので、実際にはどうなるのかドキドキでしたが、森きららの皆さんが熱く関心を持って取り組んで下さったおかげさまで、充実の模索となりました。なにより、園館動物さんたちが楽しんでくれたり改善が見られたりしたということが、うれしかったです。また、植物部門のアピール策もわくわくするアイデアが出て、自然療法の手法の多さが活きました。

  加藤志乃さんの奮闘ぶりに、途中から、加藤志乃さんの体調の心配と、「これ、正規料金だったらいくらになるんだろう」という雑念でドキドキでした(加藤志乃さんはセミナー料金数万円の人気講師さんなのです)。今回は、加藤志乃さんも知見を積みたいとのことで、超特別料金で来て下さった上に、素材の寄贈までして下さり、大感謝です。

  森きららの飼育員さんたち・獣医さん・副園長さん・植物スタッフさんたち・他園の飼育員さんたちと、前向きに多角的に改善策を考え続けた3日間は、本当に楽しく幸せでした。

  また、今回も滞在中に万全のサポートをして頂きました!副園長さんがして下さった送迎はなんと9回です!おかげさまで心身ともに楽をさせて頂きましたし、車中の会話も楽しく意義深かったですし、講師側として改めて気合いが入ります。本当にありがとうございました!

​  先進的な取り組みに前向きに挑戦して下さった森きららの皆さん・遠方から参加して下さりアドバイスもして下さった他園の皆さん・熱く準備と講演とアドバイスと記事の監修をして下さった加藤志乃さん・協力して下さった動物さんたちに、心より感謝申し上げます。

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