ZOO AQUA STORY☆ by つまき♪
第25回 西海国立公園九十九島動植物園 森きらら 「園館での自然療法活用を考える」
⑦アライグマさん・マントヒヒさん♪
このページでは、自然療法のアドバイスではなく、その他の参考になる取り組みをご紹介。
アライグマさん宅に落ち葉プールが用意され、皆さん大満喫です!
落ち葉の香り・触感・音などの刺激は、動物さんたちの心身に良いので、自然療法とも言えます。
飼育員さんによりミカンが隠されているので、それを探す楽しさも炸裂中。
アライグマさんたちの夢中な様子がとっても魅力的で、こちらもどれだけ観察しても飽きません。うっかり約束の時間を30分も過ぎてしまったほどでした!
居場所が多く用意されているので、落ち葉プールのフィーバーに参加せず、静かに過ごすという選択肢も満喫できます。
現場にいる飼育員さんを見かける機会が多い園館には、安心感が持てますし熱意を感じます。
全国どこの園館等動物施設も人手不足ですが、それでも現場で長いあいだ仕事をしている飼育員さんたちはいます。
動物さんのことも、お客さんへの説明も、やることは果てしなくあるので。
そんな飼育員さんたちがのびのびと仕事できる仕組みづくりが、必須で有効です。
両脇からギュッとなっているのを見て、こういう刺激も必要かつ有効なのだろうなぁと。
こうした刺激がないよりはあるほうが、ずっと楽しそうです。
森きららのアライグマさん宅は、枝葉もたくさん用意されています。殺風景なコンクリ宅に、多くの選択肢が生まれています。
枝葉に触れながら歩いたり、枝葉の影にいるアライグマさんを見つけたり、アライグマさんもお客さんもウキウキ増加中。
朽木というナイス選択肢も用意されています。ほじって虫さんを探すなどの楽しみがあります。
タイヤも満喫しています。園館動物さんたちの毎日と一生の彩りを増やす選択肢には、自然物・人工物の両方がオススメです。それぞれのメリットがあるからです。
いまだに人工物NGという話をまれに聞きますが、お客さんが人工物を気にしないという論文も出ていますし、そもそも園館自体が人工物ですし、何より大事なことは動物さんたちのイキイキです。そのために人工物も多用するという姿勢こそ、評価されます。
アライグマさんたちはこの穴を気に入って、皆で中で寝るそうです。そんなふうに気に入る選択肢があって本当によかったですし、飼育員さんのナイス努力に感謝です。
コンクリハウスに設置した木に、さらに筒を付けて枝葉を増設!コンクリハウスだからと諦めずに、あの手この手を考え、実践していて素敵です。
そういう仕事の仕方のほうが、飼育員さんも楽しいと思います。
落ち葉プールの引力は衰えを知らず、30分経ってもまだこの人気ぶり。
園館ライフでは本来の行動がほとんどできず、時間と体力と気力を持て余すので、30分も夢中になって体と頭と心を動かすことがあるということは、本当に意味の大きいことです。
掲示物も素敵です!手書きで引力特大です。魅力的なイラストだけでなく写真まで貼ってあり、熱意と愛情を感じます。
こちらはマントヒヒさんのお宅です。少しでも何かすることを増やそうと、飼育員さん(左上)が1日に4回、現場に来て食べるものを用意しているところです。
さらに、遠くからでも積極的にお客さん(親子さん)に話しかけていたのも素敵でした。
しかもその内容が、今の自分の行動の意図、つまり動物福祉向上の取り組みについてで、さすがでした。
マントヒヒさんのお宅ではさらに、風雨や直射日光を防ぐ小屋が増強されていました。
マントヒヒさんたちは壁をかじることでも満喫しているようです。いいのです、人間が用意した選択肢をどう活用するかは動物さんたちの自由です。
もちろん、かじる用の選択肢を別で用意したら、壁はかじらなくなるかもしれません。でも、壁を破壊するのも楽しそうです(笑)。
マントヒヒさんがトライしているフィーダーは、難度を上げ過ぎたことが改善点だそうです。
設置して終わりではなく、どう活用しているかを観察しているからこそ分かる改善点です。
タイヤの上で使い方をガン見しているちびちゃんも楽しそうです。