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ZOO AQUA STORY☆ by つまき♪
第23回 西海国立公園九十九島水族館 海きらら 「飼育員さんの声
~仕事について・取り組んでいること・これからしたいこと・学生さんへのメッセージ~
​⑤クラゲ班その1♪
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 クラゲ班リーダーの秋山さんにお話を伺いました。まず「飼育員さんに一番大事なこと」は、「日々の観察」!♪

 毎日見ていると状態の変化などにすぐ気づくそうです。館内にはクラゲさんが20~30種いますが、それぞれきちんと把握しています♪

 クラゲ班のお仕事は非常に細かいものも多くてラクではありませんが、配属された飼育員さんの半数以上はクラゲさんの魅力にハマるそうですよ♪

​ 現在のメンバーは同じ4名で長いので、そのメリットを伺ったところ、「メリットは大きいです。仕事のいろいろなことに関して上達しますし、自分が気づかないことに気づいてくれたりします。」とのことです♪

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 写真はワムシさんという、クラゲさんの非常に小さい食べ物です。その管理も飼育員さんのお仕事です。

 そして秋山さんにも「なぜ安い給料でがんばれるのか」の質問です。「好きだからです。好きなことができていてラッキーとも言えます。」とのこと♪皆さん、本当に生き物が好きなのですね♪だからこそ、高給が当然の職業になってほしいです♪

 さらに、「毎日同じことの繰り返しのようで日々違います。たった一日でクラゲの体調が変わったり。観察していれば分かります。平穏な一日って、あまりないです。先を見てやることが増えたりもします。毎日違う仕事があります。」・・・実は静かに刺激的なクラゲ班なのです♪

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 これだけの管や容器を把握・運営するこまやかさと、クラゲさんたちの命がかかっているというプレッシャーに、毎日向き合うお仕事です。

 秋山さんから学生さんへのメッセージは「一人一人能力が高くても、協調できないとバラバラになって逆方向に行くこともあるので、個人の能力も大事ですが協調性が大事です」とのことで、これは川久保館長さんもおっしゃっていることだそうです♪

​ さらに、「それぞれ好きな生き物があると思いますが、できる限りいろんなことに興味を持ってほしいです。いろんな経験をすると、将来役立ちます。」というメッセージも頂きました♪

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 交換用の水がばっちり準備されています(室温にするため)。常に先を考えた仕事が求められます。

 こうしたお仕事を長年積み重ねてこられた秋山さんの、「これからしたいこと」は・・・

①九十九島にはたくさんのクラゲさんがいるので、もっと皆さんに知ってもらえるようにしたい。

②クラゲさんの生活史を解明して紹介したい。

③(全国の水族館で)館内で繁殖すると、本来の形や大きさにならないクラゲさんも多い。例えばビゼンクラゲさんは40cmになるはずが、ピンポン玉くらいにしか育たない。原因を探って、本来の姿に育つようにしたい。

​ 飼育員さんは、本当にいろなことに取り組んでいるのですね!♪

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 そして、私が一番伺いたい、「クラゲさんと一緒に幸せになる方法」ですが、やはり「自然のままの環境を再現した中にいてほしい」とのこと♪

 そうです、狙うは魚類班の大水槽です(写真)♪しかもなんと、すでに挑戦済み!♪しかしながらクラゲさんは泳ぐ力が弱いので、排水口に吸い込まれてしまうそうです。

​ もちろん秋山さんは諦めていないので、いつの日にか、自然光の下でお魚さんたちと暮らすクラゲさんに、大水槽で会えるかもしれません♪

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 クラゲさんが自然な環境で暮らせる日に向けて、まずはお魚さんとの同居に挑戦し、成功しています♪

​ 写真はエチゼンクラゲさんですが、他にもタコクラゲさんが、お魚さん(ゴマハゼさん)との同居に成功♪

​ ミズクラゲさんはなんと、ゴマハゼさんを食べてしまったそうです。クラゲさんはほんわか泳いでるだけでなく、そうした俊敏さや行動の魅力もあるのです♪

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 エチゼンクラゲさんとゴマハゼさん♪なにげに非常にレアな光景ですので、写真を撮っている来館者も多かったです♪

 ちなみに他の有効アイテムとして、砂はどうでしょう?水槽に砂を敷くと、クラゲさんは水流でゆっくり回っているので、砂でこすれて傷ついてしまうそうです。

 あまり泳がず海藻さんに付いているタイプのクラゲさんの水槽には、人工の海藻さんを設置したところ活用しました♪

 できることから一歩ずつ♪決して諦めず常にチャレンジしているところが、海きららクラゲ班の素敵さです♪

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 そしてそして、冗談かと思いきや本気で狙っている「他班の水槽」その2が、イルカさんのプール!♪(写真)

 確かにクラゲさんには広めですし、太陽光もばっちりです♪横から水中も観察できますし♪

 イルカさん的にも、本来の暮らし(海)にはクラゲさんがいるのが普通なので大丈夫そうです。

 とは言えさすがにこれはイルカ班からOKが出なそうですが、ベテランの秋山さんが自分の中にストッパーを付けずに発想されていることに、とってもしびれました♪

​ もしかしたら数年後には、巨大水槽でお魚さんとイルカさんとクラゲさんが一緒に暮らしている光景が、当たり前になっているかもですよ・・・♪

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