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ZOO AQUA STORY☆ by つまき♪
第5回-2 大牟田市動物園 「動物福祉向上の取り組みとその説明力」:
サルさんとツキノワグマさんのトレーニング♪

 大牟田市動物園の動物宅は、旧式で狭いものも多いです。でも、だからと言ってあきらめずに、その状況下で最善を尽くそうとする、飼育員さんたちと獣医さんたちがいます♪

 写真のように、飼育員さんと獣医さん4人で、意見などを出し合っている光景、本当に感動的です!

​ まずは、サルさんのハズバンダリートレーニング♪「飼育員さんが動物にしてほしい姿勢を伝え、じっとしてくれているところで獣医さんが採血する」という場合も多いので、一緒に練習します♪

 写真では、①若手飼育員さんの梅崎さん(左)と、②熱血獣医さんの川瀬さんで、ホイッスルなどで意思を伝えたり、体に触るトレーニングをし、③新任獣医さんの森田さんが見学し、④ベテラン飼育員さんの村久木さんがビデオ録画しています♪

 よりちゃんと記録できるよう、移動してまで撮影♪大牟田市動物園の素晴らしさのひとつとして、このようにハズトレの様子を録画し、みなで見てアドバイスをし合うという取り組みがあります♪

 自分の技術を、上司・同僚・先輩・後輩に見られるのは照れくさいかもしれませんが、技術向上には大変に有効でしょう♪さまざまな視点でアドバイスをもらえるチャンスでもあります♪

 ツキノワグマさんも、ハズトレ♪飼育員さん(右)が、してほしい姿勢をサインなどで伝えたり、ごほうびを渡します。そうしてじっとしてくれている間に、獣医さん(左)が、「(クマさんが)体に触られることに慣れる」ために、触ります。

 次の段階ではこれを、指から「少しとがったモノ」に変えることで、そのツンツンとした刺激にも慣れてもらいます。それに慣れれば、注射の練習ができます♪

 実際にはクマさんは手からの採血になりますが、ハズトレは、このように1段階ずつ、地道に積み重ねていきます♪

 ツキノワグマさんの、採血の練習(ハズトレ)♪手からの採血なので、実施しやすいように、クマさんが握る木を設置♪

 そこを握ってもらう→手を触られることに慣れてもらう→ツンツンに慣れてもらう→注射器に慣れてもらう・・・という段階を経ます♪採血でデータを集めておくことで、体の異常も判断しやすくなるので、必要な健康管理手段なのです。

 注射は痛そうですが、クマさんを抑えつけてやっているわけではなく、イヤだったら去れるのにしているということは、痛さよりも、トレーニングという「やること」がある楽しさ・飼育員さんが喜ぶうれしさ・褒められることやごほうびのウキウキなどが勝っているのだと思います♪

 飼育員さんのハンドサインで口を開けているところ♪これができるようになると、口腔内の確認が毎日できます♪口の中は、案外病気などの起こりやすい場所ですが、無理にこじ開けてもよく確認できないので、麻酔を使うことも多いです。

 麻酔は現代においてなお、危険を伴う手段で体に負担がかかるので、手術などの際にはもちろん使用しますが、使わないで済む健康管理手段が多いに越したことはありません。

​ そしてもちろん、このハズトレも、録画とガン見つき♪気が緩まず「本気で取り組む」ことにつながりますが、もし自分だったら、すごく緊張したりモジモジしてしまいそうです。早く慣れてしまってこの機会を活用する気持ちになるとよさそうです♪

​ さらに、マンドリルさんのハズトレ♪なんせ旧式なお宅なので裏側(寝室のほう)も狭いですが、そこにギュウギュウと集うこの熱意に感服しました♪

 動物園などで、トレーニングのために飼育員さんと獣医さんが4人も日常的に集まるということ自体、他園ではほぼ見かけません。大牟田市動物園は「動物福祉の向上」が園の方針としてしっかりあるので、こうして集まって取り組むことができます♪

 「マンドリルさんに腕を出してもらう→触る練習→注射」というハズトレを行なうため、まずは腕を出す器具を設置♪

 飼育員さんの手作りです♪ハズトレに取り組む飼育員さんは、こうした器具についても、他園の飼育員さんたちと情報交換をする努力をしています♪

​ マンドリルさんが器具の前に座ったところです♪皆さん本当に熱心で、取材に入っている私のことなど完全に忘れている感じで(笑)、感動しました♪

 こうした熱気は現場でこそ体感できることですので、素晴らしい現場に立ち会わせて頂けて、感謝感激です♪

 このように、マンドリルさんが自分の意思で器具に腕を入れます。その腕に飼育員さんや獣医さんが触ることにも、慣れてもらいます。こうして、採血などができるようになります♪

 右側で、飼育員さんがごほうびをスタンバイしています。こうやって皆で力を合わせて、少しずつ形にしていきます♪

 こうした取り組みに時間を使えるようにするためにも、園館動物の種類と数は、厳選するのが最善なのです♪動物の種類と数の少なさこそが、評価の対象になる時代が、きっと来ます♪

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