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ZOO AQUA STORY☆ by つまき♪
第5回-4 大牟田市動物園 「動物福祉向上の取り組みとその説明力」:掲示物の説明力♪

 日本の園館変革に取り組んでいる中で、よく感じる「現場の認識不足」が、「動物に関心がある人は多いという、誤解」です。なんせ自分も周囲も動物大好きな人ばかりの毎日なので、つい、そう思うのもわかります。

 でも実際は、この国のほとんどの人が、「動物がどんな目に遭ってもどうでもいい」程度の関心しか持っていない・・・くらいの、厳しい現実からスタートしていると自覚する必要があります。園館等動物施設で言えば、動物の種名すら知ろうとしないまま見ている人が多いです。そこから、「動物のために行動したい」というところまでその人の意識を持っていく道のりが、いかに険しいか。

 その道をぐんぐん歩むには、とにもかくにも「説明」です♪動物に関心がなくても、「説明されれば分かるし、興味もわく」という人は多いのです♪そして、そういう人を増やすことこそが、保全なのです♪ですので、「説明」こそ、園館等動物施設のメインコンテンツであり任務であり存在意義なのです♪もちろん、最強の集客アイテムでもあります★

 ということで、まずは「ん?」という関心を引くことが出発点です♪それも、動物を道具視しオモチャ扱いした、おもしろおかしい内容ではなく!です♪

 大牟田市動物園は、入ってすぐのところにこの掲示物♪飼育員さんのイチオシと言われたら、やっぱり気になるので、ナイスアイデアです♪

 掲示物を、「文字だらけになる」と嫌う園館人さんもいますが、何度でも言いますが、「説明」こそが任務なのです。海外の園館なんて、全面的に掲示物が貼ってあることも♪

 それに、掲示物は貼っておけば常に説明してくれて、安上がりで便利で有効です♪若いカップルとかでも案外、「この動物たちは夫婦かなぁ?」など様々な関心を持って掲示物をキョロキョロと探していたりするんですよ♪

 オリジナルグッズも超絶大事です!♪

 理由①園での記憶を家に持ち帰ってもらえる♪思い出してもらえる♪園や動物のことを「伝える」、有効アイテム!

 理由②出かけると何か買いたくなる人は多い。その時に、どこででも売っているようなものしかないと、買う気が失せて収益を逃すし、園のイメージや関心も低下する。

 理由③地元感・限定感があって、いいお土産になる♪もらった人が関心を持つかも♪

 理由④動物施設はお金がかかるので、収入を増やす努力が必須♪

 理由⑤地元のアーティストや動物園ファンなどとコラボした商品が作れて、より愛着を持ってもらえる♪

 理由⑥自作は利益率が高いし、収入の一部を動物や園のために活用するなどもしやすい♪

 どうです?いいことばかりでしょう♪

 リスザルさん宅の前の掲示物♪まず、手描きで素敵!手描きを嫌ったり統一デザインにこだわる園館人も多いですが、人の脳はゆがんだもののほうが引きつけられるので、印刷物より手描きがオススメ♪

 どんなに絵や字が下手でもいいのです♪「飼育員さんの熱意が感じられるかどうか」、それを無意識でも感じ取って評価している人が、実は多いのです♪

 統一デザインなんて、そんなことにかけるお金があったら動物に使ってくれとしか思いません(笑)。と言う人も実は多いのです♪

 そして、ダメなものはダメと、ハッキリ厳しく説明することも大事♪「かみつく」とか「死ぬこともある」とか、明るくはない情報も、きっちり出していて素晴らしいです♪この掲示物が、動物の命を守っているのです♪

​ もちろん、その動物のピンチ情報も必須です♪ほとんどの場合、人間のせいでピンチなのだから、「伝える→知る→解決策を考える→行動する」、という流れを作るのは、人間の施設である動物園の役目です♪

 そして、人間に残された最後の希望とも言える「共感力」を呼び起こして、「動物と一緒に幸せになるということを楽しむ人」を増やす♪動物園だからこそできる仕事です♪

 傑作です♪注意喚起にとどまらず、トラさんのお尻を見事に再現した作りが魅力的ですし、何よりたまげます(笑)。

 「ここまで飛ぶんかい!」という、想像以上の距離は、ぜひ現場で実感してください♪

 トラさんてすごい!と、新たな角度から感服し、「そんなにおしっこを飛ばしたいんかい!」と生態に興味もわき、トラさんのことが心と頭に残ります♪

 個体説明も嫌がる園館人さんがいますが(「関心を喚起する必要がある」に対する認識不足が原因でしょう)、「名前・生年月日・個性・着目点・性別」は、関心を持つ最初の一歩です♪

 しかも上手にトラさんの形になっていて、大変に素敵です♪

​ これぞ、「説明されなきゃ分からないけど、説明されれば分かるし、理解も関心も深まる」の例です★

 いつもお伝えしていることですが、「自分の担当動物宅の前に私服で1時間いてみて」ください。来園者たちが、何を疑問に思っているのかが、よく分かります。どういう説明を用意したらいいのか、「答えは来園者の口から出ている」のです♪

 そして、来園者の「?」を「!」にして帰すのが動物園の役目です♪

 しかもこの掲示物の場合、園による動物の健康管理の取り組みアピールにもなるので、園の理解者(支援者)を増やすことにもつながります♪

 来園者は、きっと園館内の皆さんの想像以上に、いろんなことを心配しています。「ひとりで、かわいそう」も、よく聞きます。そんな時に、この説明があるとないとでは、大違いなのです。

 納得するまでは行かなかったとしても、事情や理由は知ることができます。園館側としていろんな事情があるのは分かりますが、それを説明しないのは怠慢です。

 「説明には、誤解を理解に変える力がある」のですから、活用しない手はありません♪

​ 凝っているのに分かりやすいです♪密着取材をするとより実感しますが、一日中あんなに仕事をしていて、一体いつこんな凝ったのを作る時間があるのだろう?と、改めて感服します♪

 たいがいの動物施設は人手不足ですので、掲示物の内容チェックは飼育員さんがするにしても、実際の作成はボランティアさんでもいいと思います♪作りたくてウズウズしている大人が結構いますし♪

 そうやってみんなで協力をして、日本中の園館の動物宅前が、掲示物満載になる日がきっときます♪なぜなら、「説明」こそが動物施設の任務だからです♪

 そして!掲示物は日々進化しているとのことで、大牟田市動物園から、感動の実例写真をお借りしました!!

 なんと、サルさん全員に、「寝室開放」の選択肢が増設されました!♪しかも、その意図・意義を明快に説明してあります!♪

 サルさんたちの写真付きで、とっても分かりやすい傑作です★

 ツキノワグマさんも、「寝室開放」ですよ!♪海外の動物園では、設計段階からきちんと、「動物が来園者の視線から逃れられる場所」を用意します★

 もし自分だったら?と想像してみてください^^ずっと見られるのって、疲れるんですよ~(^^;)。動物に会えなくても、来園者は体調が厳しく悪化したりしませんよね?なのに動物は「来園者から見えること優先」で体調に不安が生じるような状況に置かれる。これはフェアではありません。「動物とフェアであること」という考え方を、常に思い出してください♪

 そして、動物が寝室にいて会えなかった場合、どんなに遠方から来たとしても、「また来ればいいや♪」と思える来園者になる♪「見えない」とマイナスに捉えるのではなく、「動物が休める場所があってよかった♪」と思ってみてください♪

 こうした考え方のほうが自分も気分がいいもんだと、少しずつでも思えるようになります♪まさに、「動物と一緒に幸せになる」発想法です♪

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