ZOO AQUA STORY☆ by つまき♪
第5回-3 大牟田市動物園 「動物福祉向上の取り組みとその説明力」:各動物宅における選択肢増設♪
大牟田市動物園が方針として掲げる「動物福祉向上の取り組み」のひとつを、私なりの解釈で言えば、「その動物の生態と個性が必要とする選択肢を用意すること」です♪
自分の場合で考えてみますと、「朝、顔を洗う水」という選択肢があることに始まり、食事・仕事・家族・仲間・遊び・家・布団・お風呂などなど、数えきれないほどの選択肢を持っています。
園館で暮らしてくれている動物たちは、この「選択肢」が極端に少ないので、増やすことと、その作業と結果を皆で楽しむことこそ、園館の新しくて深い楽しみ方です♪
写真は元ゾウさん宅♪ゾウさんご他界後、フェンスを設置してカピバラさん宅に♪家族・自然物・出入り自由な室内・暖かい場所・水場・移動できる広さなど、いろんな選択肢が用意されています♪
飼育員さんが工夫しただけ、動物の選択肢が増える=行動が多彩になり心身の健康度がアップする=そうなった動物に出会う来園者も幸せ♪なのです★
今すぐできて有効な選択肢が、「寝室開放」です♪寝室への出入りを自由にすることで、少しでも広くなりますし、風雨や直射日光から逃れられます♪
大牟田市動物園のカンガルーさん宅も「寝室開放」♪このお宅は寝室も窓越しに観察できますが、全く見えない寝室でも、開放が得策です♪なんせ、資産でもある動物の心身の健康に直結しますので♪
来園者側も、もし動物が寝室にいて会えなかったら、「見えない」と文句を言うのではなく、「この園は寝室開放で素晴らしい!」としびれることで、園館動物と園館の状況改革を後押ししてください♪
園館等動物施設は、「動物を見るレジャー施設」ではなく、「動物と人が一緒に幸せになること(保全)の楽しさを知る施設」ですので!♪
ケヅメリクガメさんのお宅には、温かい居場所という選択肢が用意されています♪よく、寒さに震える動物たちを放置している園館がありますが(「野生動物なので人工物は使わない」などの言い訳で。園館自体が人工物ですので!)、そんな動物施設に存在意義はありません。
手作りでも、カメさんが奥に入ると会えなくても、それでも、温かい居場所を用意する★そんな、組織と飼育員さんの行動力こそ、評価の対象なのです♪
クサガメさん・ミシシッピアカミミガメさん・ワニガメさんのお宅には、なぞの枯れ枝が♪(写真は、掃除で水を抜いたところ)
どう使う選択肢なのかを、飼育員さんの安藤さん(左の水色の服)に教えて頂きました♪こんなふうに、飼育員さんに質問するのもオススメです♪
答えは「居場所」♪水中でも陸上でも、この居場所が人気だそうです♪下に隠れたり、登ってみたり♪
ちなみにこの枝は、レッサーパンダさんが食べた後の笹を再利用しているそうで、二重にナイスアイデアです♪
フサオマキザルさん宅は選択肢が大量です♪ものすごく狭い空間での毎日と一生ですので、これらがあるとないとでは大違いです★
いくつ選択肢を見つけられますか?♪枝葉・ロープで作った居場所・竹筒などのフィーダー・フネ(黒いプラスチック容器)はおやつ探しコーナーでしょうか?外に設置してある台はハズトレ用でしょうか?♪
選択肢のポイントは、身体的な辛さから考えるもの(きれいな飲み水・本来の食事・暑さ寒さ対策・風雨対策・動ける広さなど)と、精神的な辛さから考えるもの(家族・仲間・やることなど)の、両面から考えることです♪
そして、現状では用意されていない選択肢を増設するには、どうしたらいいかを考えることを、来園者の皆さんも楽しんで下さい♪もしそのアイデアが実現したら(たまに実現しますよ)、まさに「一緒に幸せになる楽しさ」が実感できますよ♪
サバンナモンキーさんのお宅には、砂が用意されていました♪砂のような自然物も有効な選択肢です♪本来、そうしたものに触れながら生きているので♪
自然物は、菌やカビなどの注意は必要になりますが、匂い・感触・音・掘ったりちぎったりなどの刺激が気持ちよさそうです♪
さらに、おやつを隠せるので、「探す」という行動にもつながります♪
ニホンザルさん宅は、砂ではなく落ち葉が敷いてありました♪飼育員さんが考えて、選んだのでしょう♪前向きに試行錯誤できることで、動物の選択肢も増えます♪
各サルさん宅、現在は土を入れているそうですよ♪
リスザルさんちは、草木があり寝室開放でもあるのですが、さらにロープで居場所や通り道がたくさん増設されています♪
ヒモ系の選択肢は、絡まる事故に要注意ですが、比較的簡単に有効性が発揮できます♪
ウサギさんちの選択肢♪人やカラスさんなどから守るネット・防風板・食べる枝葉・かじる枝・ワラが敷いてある小屋・掘れる砂地面・屋根♪
ラマさんがフィーダーを活用していますよ♪枝は、体をかくのに使うそうです♪そして寝室開放♪
キツネさん宅の、3つの植木鉢は?!飼育員さんの伴さんが用意していました♪植木鉢は、枝・砂・落ち葉と3種類の内容物。その中におやつを隠して、キツネさんが一番堪能するのはどれかを、実験しているのです♪よく思いつくなぁ♪飼育員さんの工夫、本当に興味深いです♪
ブタさんには、転がして楽しむフィーダーと、下からつつくフィーダーが用意されています♪ブタさんは遊ぶのも大好きなので、活用していましたよ♪
選択肢の用意中♪ジャガーさんがご他界して空き家になったお宅を、リフォームしています♪小野さんと村久木さんでヤグラを解体していますが、頑丈に作ってあるので大変です。
でも、次にここで暮らす動物のことを想って、笑顔で取り組んでいて素敵でした♪
動物たちの一番近くにいる飼育員さんたちには、明るい気持ちで働いてほしいです♪そういう面でも、大牟田市動物園は安心して見ていられるので、通いたくなります♪
飼育員さんは、重要コンテンツなんですよ♪プロ意識と熱意とコミュニケーション能力と明るい気持ちのある飼育員さんがいたら、正規採用して確保するのが最高の得策です♪