ZOO AQUA STORY☆ by つまき♪
第９回－１ 秋田市大森山動物園 「動物の幸せ追求とその魅力」：トナカイさんの暑さ対策♪
2017.3.2 up
第９回は、秋田県秋田市大森山動物園の、トナカイさんの取り組みです♪担当されている柴田さんは、キリンさんのハズバンダリートレーニングでも有名で、「エンリッチメント大賞」（市民ズーネットワーク）を受賞されたり、「プロフェッショナルの流儀」（ＮＨＫ）で紹介されたりしています。その情熱と行動力を、トナカイさんのケアにも発揮されていて、大変に参考になりますので、ご紹介したいと思います♪タイトルの、「動物の幸せ追求」という言葉は、柴田さんによるものです♪これこそ、飼育員さんの仕事であり、園館等動物施設の魅力です★動物のために努力されている飼育員さんの仕事っぷりは本当に魅力的で、最強コンテンツですので♪今回は、ますますもって、ご紹介する方（柴田さん）にご助力賜っての誌面作成となりました♪そんな飼育員さんの熱意と魅力が、熱く伝わることを願っております♪
今回の主役である柴田さんは、取材時にまさかの車イス（動物によるケガではありません）。
ということで、今回は、トナカイさんチームの牛越さんの写真で♪牛越さんも非常に熱心です。そうした、熱い仲間を増やす努力を、柴田さんが地道に粘り強く続けた賜物でもあります♪
さらに、飼育員さんの山本さんと、獣医さんの川本さんも含めて、「TEAMトナカイ」として、奮闘しています♪
そして、トナカイさんの暑さ対策です！トナカイさんは本来、北極圏周辺から亜寒帯で生活しており、マイナス５０度にも耐えられる体に進化しています。その体には、日本は暑すぎて、辛いどころか命に関わりますので、飼育員さんたちは様々な冷却手段を用意します♪
ここに写っているだけでも、扇風機2台・ミスト・黒い布・ミニプールが、用意されています♪土の地面も、案外涼しいアイテムです。
さらに、トナカイさんの首に測温器を装着して、体温の上昇を監視する取り組みも行っています！♪
ここまでしてくれる飼育員さんたちがおられると、私たちも安心してトナカイさんに会うことができます♪
黒い布の下で、扇風機で送られてくるミストを浴びながら、トナカイさんの親子が休んでいます。休息できるということは、体力温存や体調維持のために、大事なことです。
そのために、他にも様々な努力が行われています。スプリンクラーを設置したり、濡らした布を体に掛けてみたり、凍らせたタンクを日に１００本も運んだことも！！
こうした飼育員さんたちの努力を知ることで、私たち来園者も安心できます。そして、飼育員さんや園を応援したくなります♪
ミニプールは、水を飲んだり入ったりして活用します。
「これを用意したら、少しはラクに過ごせるのではないか？」と、日々考えて、自分たちで用意し、成果を確認してまた次を考える・・・
飼育員さんたちは、こうした、トナカイさんの幸せ追求を、日々続けています♪
そのおかげで、少しずつ過ごしやすくラクになるトナカイさんの様子を目撃することができて、お客さんもうれしくなります♪
隣のトナカイさん宅にも、日よけの黒い布と、ミスト変わりのホースシャワーが設置されています♪お金がないからとあきらめず、今あるものを工夫して、動物たちの幸せを追求しています♪
この他にも、直接水をかける（高温時に遊泳に行けない場合、１時間に１回！）など、様々な努力をされています♪当然のように思うかもしれませんが、日に何度も動物のところに来て、手をかける飼育員さんは、多くありません。素晴らしい努力なのです♪
さらに素晴らしいことに、こうした取り組みについて、丁寧に説明したものを掲示しています♪
飼育員さんの努力は、説明されないと気づかないものも多いです。でも説明されれば、非常に納得をし、感服をし、評価をし、動物の知識も深まります♪
努力は、説明することで、より魅力的なコンテンツになるのです♪そして説明には、「誤解」を「理解」に変える力もあります。「暑さに苦しむトナカイさんたちを放置しているのではなく、こんなに努力しているんだなぁ！」と、園の理解者・支援者を増やすことにもつながるのです♪
こうした努力と説明は、必ずじわじわと広まり、応援する気持ちをうみます♪
トナカイさんの暑さ対策用に、地元企業から、こんなに立派なミスト送風機が寄付されました！
地元秋田市にある会社からの寄贈です♪ありがたいことですし、会社の皆さんも、幸せ気分になれます♪自分たちの寄付で、動物たちの辛さが減るのは、うれしい体験です。
秋田市大森山動物園は、こうした地元からの寄贈を各所で見かけます。寄贈を受けることを面倒がる園もある中（どこも貧乏なのに）、素晴らしい取り組みです♪