ZOO AQUA STORY☆ by つまき♪
第27回 札幌市円山動物園 「本気のこれまでとこれから」
⑧アジアゾウさんの福祉向上の取り組み・2「運動場の工夫その2(追加取材分)」♪
このページで紹介する内容は、2019年9月に追加取材したものです。
フィーダーを活用するシーシュくん(♂)。その動画は↓。フィーダーはリモコンで高さを調節できます。
左に見える木は日陰用ですが、育ってきています。奥のドアが開いていて、室内も使えるようになっています(寝室開放)。
運動場は、中央で区切って、シーシュくんと女子チームでそれぞれ使うこともありますし、つなげて広く使うこともあります。ゾウさんたちの楽しさのために変化をつける工夫をしています。
フィーダーの説明があり、意図と効果を知ることができます。それらを知ると、「ゾウさんが本来の生態に少しでも近い行動ができてよかった♪」と、「幸せ共有体験」にもつながりますので、重要です。
寝室開放の説明もあります。シーシュくんが室内にいるときは、「見えなくてつまらない」のではなく、「シーシュくんが過ごしたい場所で過ごせていて、よかった♪」「屋外と室内を選べる状況でよかった♪」と、「幸せ共有体験」につなげることがオススメです。
この場所で、シーシュくんと女子チームが交流できるように工夫されています。
シーシュくんは11歳で繁殖も可能な年齢ですので、こうした「ちょっとした出会い(いつも一緒にいる生態ではない)」も、大事です。
ゾウさんたちが室内に帰った後で、運動場を見学。これは飲み水の装置です。常に一定量の飲み水が保たれます。
ゾウさんは水をたくさん飲む生態ですので、ゾウさんが飲みたいときに自由に、きれいな水が飲める状況にしておくことが重要です。
園路から見て右側の運動場に用意されているプールです。大きくはないですが、深さが2.5mあり、シーシュくんは大いに活用しているそうです。
ゾウさんは水に入るのも大好きですので、プールは重要アイテムです。
運動場の傾斜が大きくて素敵です。アジアゾウさんは本来、山も歩き回る生態ですので、こうした「斜めの場所」という選択肢が有効なのです。
岩は、土留めのために設置してあります。
ここを毎日登ったり降りたりすることで、ゾウさんの筋肉と心と頭が動きそうです。丸いのは足跡です。
上から見下ろした場合の起伏はこんな感じです。こうした起伏にも変化をつける工夫をしています。
運動場の一部ですが、少しでもゾウさんが歩ける広さがあって、うれしくなります。
運動場の砂は本来このようにサラサラです。水分や、ゾウさんが踏むことで硬くなるので、掘り返すことも必要です。