ZOO AQUA STORY☆ by つまき♪
第14回 大牟田市動物園 「動物福祉を伝える」⑧レッサーパンダさんの福祉向上♪

レッサーパンダさんのお宅は、入口でまずこの説明に出会います!
「なにをどう見たらいいのか分からない」とは、園館に興味の薄い方によく言われることです。そこから説明する必要があるのです!

そしてびっくりの、レッサーパンダさんの室内前状況♪
レッサーパンダさんの部屋の木組みを、来園者の場所にも再現することで、動物と自分の連続性を創出♪チューリヒ動物園(スイス)でよく見られた手法です♪

木組みが熱い!しかも時々組み替えて、新しい刺激と運動につなげています♪
さらに、組み替えることで変化があるかも調べています♪
壁のボルダリングも、レッサーパン ダさんは満喫します!そしてボルダリングの構成も、部品を付け替えて変化させています♪
運動場への扉が開いているのも、見えますね♪

そして説明!!木組みや自然木の意図や有効性が理解できて、より心が動き、頭に残ります♪
説明にもあるように、自然木は、直線でないどころか非常に複雑な形状で、それが複雑な刺激となってレッサーパンダさんの心身に好影響を及ぼします♪

最後の文章にご注目♪「へ~」って思いますよね♪私が選択肢増設をオススメすると、「用意しても使わなかったら・・・」と尻込みする飼育員さんがいますが、それもコンテンツ化(ネタ化)のチャンスです♪
「動物にも気分やマイブームがある」と伝えることに活用してもいいですし、写真のように「本物の木がやっぱりいいんですね」も知識になります。さらに「一生懸命用意したのに使ってもらえませんでした!(笑)」と笑い話にしたら、気軽に興味を持つ来園者が増えます♪(動物を悪者にしないよう、要注意。あくまで自虐ネタで。)
とにかく来園者の興味を動物方向に引き出すべく、「説明」や「コンテンツ化」の実践を重ねることをオススメします♪

床面はもちろん、隣の部屋への通路にまで、乾草が敷いてあります!
こまやかな気づきと実践が、各所で光っています♪

その、床材についても説明があります!!
さらなる詳細を聞いたところ、キリンさんの残りを、粉砕して天日干しして活用しているそうです!
手間をかけただけの、バリエーションに富んだ刺激を、レッサーパンダさんたちが満喫できているんですね♪

イスがあると、座ってゆっくりじっくり観察できるので、より動物に興味を持つことにつながります♪
どの園館の飼育員さんも、「 自分の担当動物前に、来園者がどれだけ長く関心を持って滞在してくれるか」という視点を持つのもいいと思います♪
そのための手段はもちろん、動物を道具扱いしておもしろおかしくすることではなく、動物福祉向上の取り組みとその説明ですよ♪

イスに座ると、目の前にこの掲示物♪素晴らしいですねぇ♪思いやりが育ちますねぇ♪
さらに大牟田市動物園では、来園者の調査を実施♪
・掲示物を見て、会話をするに至っているか
・「かわいい」以外の会話をしているか
・エンリッチメント(選択肢増設)の話をしているか
つまり、「動物福祉を伝える」が来園者に伝わっているかを、確認しようとしているのです。改善に必須の、素晴らしい取り組みです♪

運動場の木組みも熱い!!やはり、自然木の複雑さがいいそうです♪