ZOO AQUA STORY☆ by つまき♪
第14回 大牟田市動物園 「動物福祉を伝える」②モルモットさんとウサギさんの福祉向上♪

大牟田市動物園のモルモットさんの本宅は、さすがの充実度です♪選択肢(アイテム)がいっぱい♪
「動物福祉を伝える」ためにも、「動物と一緒に幸せになる楽しさを知る人を増やす」ためにも、「モルモットさんの本宅」は最重要ポイントです♪
いわゆる「ふれあい」に参加する時間より、本宅で過ごす時間のほうが圧倒的に長いのです。
さらに、小さくて「おもちゃ扱い」に陥りやすいだけに、「イベント後は箱の中にしまっておく」といった扱いを園が自らすることは逆教育です。
モルモットさんと園で出会った方はぜひ、そのモルモットさんが普段はどのような生活をしているのか、関心を持って確認してみてください♪

乾草(食べ物)を囲っている理由は、下記です♪
・床にばらまくと糞尿などで汚れるのが早い(下のトレーも同じ意図です)
・中に入って楽しいし、上にも乗れる(各自好きな場所があるそうです。自分の意思で選べることがいろいろあって素敵です♪)
・乾草を引っ張り出す動作が、心身の刺激になる

手前の「木組み」と奥の「台の下」の、使用頻度を確認したところ(録画してデータ化)、木組みが人気と判明。
木組みの枝に寄りかかっていたので、「体が触れているのがいいようだ」と、推測しているところです。
こんなふうに真剣に実践と研究を重ねてくれる飼育員さんたちがいるのも、そんな飼育員さんたちが意欲と能力を発揮できる環境であるのも、「動物福祉を伝える」というコンセプトの効果だと思います★

角材で仕切って、奥を砂場にしています。そのことで、砂場とコンクリ床という、2つの選択肢ができました♪(コンクリ床は「ひんやりして気持ちいい」と好まれる場合があります。)
ちなみに角材の上も、人気スポットだそうです。
暖房もありますし、夜間は小屋の窓など全て閉めます。
そして飼育員さんたちは、81名いるモルモットさん全員を見分けて、健康状態などを見ています♪

カラフルな丸いケースは、フィーダーです。つつくと食べ物が出てくるもので、少しでも心身を活用したりヒマつぶしになるよう、設置しています。
落ち葉は、音・感触・香りがほどよい刺激になります♪食べ物を隠して、探すことを楽しむことにも活用できます。
清掃班の皆さんが、落ち葉をくださるそうです♪

笹も食べますし、下に見える竹筒も人気スポットだそうです。
ここまで見てきて、このモルモットさんの本宅内に、居場所や「やること」の選択肢はいくつあったでしょうか?
選択肢が多いのと少ないのとでは、どう違うか、「もし自分がここで一生暮らすとしたら」と、想像してみてください♪

動物園には「バックヤード」と言われる、表からは見えない場所もあり、そこにも動物たちがいます。
モルモットさんの場合、「ふれあい」に向かない・傷病療養中・高齢などの方が過ごしています。
見えない場所な上に狭いことも多く、動物福祉向上の意識が及びにくい状況ではありますが、さすが大牟田市動物園はあきらめません!♪
本宅よりは狭いながらも、選択肢各種が用意されていますね♪「さらに改善を重ねます!」と、飼育員さんが具体的に説明して下さったのも感動的でした♪

モルモットさん宅の隣にあるウサギさん宅も、選択肢モリモリ♪
・落ち葉プール(入る。少し食べる。食べ過ぎるとおなかをこわすので、そういう時はナシにする。)
・枝葉(かじる。前足で引っ掻くのが好き。)
以下、写真には入りきっていませんが・・・
・砂山(登ったり掘ったり)
・木も植えたし、プランターで植物も入れた
今後の展望として、ウサギさんとモルモットさんは同居可能なので、安全対策の上、モルモットさんの運動場としても活用したいとのことです♪楽しみですね!

ウサギさん宅にいろいろ用意したところ、 穴を掘ることが減ったそうです。以前はものすごく掘っていたそうで、他に「やること」ができたことによる変化ですね。
もちろん、掘りたいときは掘れる状況です。写真の、ウサギさん周辺の茶色い砂は、すべてウサギさんが掘り出したものだそうです。おとなしいイメージですが、実はけっこうアクティブなんですね!

ウサギさん宅のバックヤードでも、動物福祉向上の様々な工夫が♪
・少しでも広いスペースで過ごせるよう、ケージに入れっぱなしにせず、順番に出す(相性があるので、全員一緒は無理だそうです)
・ハズバンダリートレーニングを開始(現在は「人に慣れる」という段階です)
・砂場や枝葉なども用意
・バックヤード暮らしのモルモットさんの生活空間としても活用する(隠れ場所も複数あります)
ちなみにほぼ黒くてかわいいモルモットさんの名前は「キクラゲくん」です♪キクラゲくんも、トレーニングを始めています♪

よく、「飼育の基本は動物を観察すること 」と言われます。動物福祉向上もハズバンダリートレーニングも、観察に労力を注いだ上で行われます。
しかしながら、飼育員さんが24時間ずっと観察することは不可能です。そこで大牟田市動物園の飼育員さんたちは、動物たちの録画観察をよく行います★
ウサギさん宅のバックヤードにも、録画・再生用の機器が設置されていました♪